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2008年1月20日 (日)

ポール・クローデルの見た日本人

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ジャポニズムのはしりでもあった歌麿、北斎、広重らの高い芸術性をロダンの弟子でもあった姉のカミューから聞き、強く日本人に惹かれたフランス人のポール・クローデルは1943年、日本の戦況が悪化しつつある時、次の様なスピーチを残したと言われている。

「私がどうしても滅びてほしくない一つの民族がある。それは日本人だ。あれほど古い文明をそのままに今に伝えている民族は他にない、彼らは貧乏だが高貴だ」とある。

司馬遼太郎ら日本の著名人にもよく引用される有名な一文で、シーボルト、ペリー、ニコライ・カサーツキンらも同様の事を書いている。
愚生思うに、どうもゴロヴニン著、日本幽囚記の影響を受けている様な気がしてならないのだが。

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それはさて置き、昔の日本人には’戒’、’律’、’清貧’を美徳とする教えが長い歴史の中で醸成され、dnaの如く引き継がれてきた世界に誇れる文化、思想がある。

しかしながら今、欧米諸国から見ても、日本の文化大国という視点すらも急速に消えつつある。

思考停止してしまった世間様が、善しとするものを究極のターゲットに設定することになんら疑うことなく、又恥じらいも無く、遮眼帯を装着された馬車馬の如く、ただ無思想に突っ走っているだけではないだろうか。

日本人のこころにあった筈の、真に大切にすべきものを見て見えぬ振りをするこの社会を非難する事はある意味、容易いが元に戻すことはもう出来ないのだろうか。

故ポール・クローデルの眼には’戒’が消失した結果、徹底した独善主義が蔓延ってしまった卑しいジャポンとしか見えていないのかもしれない。

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