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2008年2月 5日 (火)

死を覚悟した瞬間-エピローグ

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横たわるメス鹿を目の前にして、友人と’こんなご馳走をみすみす置き去りにするなんてもったいない’と意見が一致、携帯していたバックのナイフで鹿を解体、美味しそうな所を持ち帰った。

その夜はしめやかなお通夜ならぬ反省会の筈が次第に元気付き大宴会の貴重な食材となった事は言うまでもない。

後日談

経験豊かな数人のハンターに聞いてみた所、
異口同音にそれほど大きい熊は今では足跡すら殆んど見かけなくなったとの事。

推測だけれどその熊は崖に鹿を追い込み、滑落させて鹿を獲っていたのではないかと貴重なアドバイスを受ける。

ましてや熊の獲物を横取りするなんてそんな危険な事は絶対にしては駄目ですよと厳重に忠告された。

それで熊が潜ったり右に左に泳いでいた理由が理解できた。

きっと我々の解体する鹿を岩陰からでも臭いを嗅ぎ、恨めしそうに眺めていたのだろうか。

今思うと高く掲げた釣り竿が熊の眼には大きな武器と写ったのだろうか。
真偽の程は解らないが愚生の命を守ってくれた武器としてその釣り竿は一生の思い出として残してある。

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王者のみに許されるであろう周囲を睥睨するような威厳、落ち着き、威圧感を漂わせた野生動物の頂点に君臨するデカイ熊との睨めっこ、この世のものとは思えない凄まじいプレッシャー。

一言で表すなら、無言、無表情の恐怖だろう。

前後の事は覚えているが睨み合いの時間は明確に覚えていない、凡そ15分位だったと思うが或は30分位だったのかもしれない、なぜか思い出せない。

それ以降、釣りのお供として与作を飼い始める。

その後、与作が藪から逆に熊を追い出して来た事も含め、数度熊を見かけているがどれもせいぜい80-130kg、黒色毛の小物ばかりである。

例えば偶然撮影できた、「死を覚悟した瞬間-はじめに」にアップした車の前を逃げる熊は黒色で一見大きく見えるが凡そ80-90kg、3歳前後と思われる。

背に渋く黄金色に輝く長毛を持ち、あれほど大きな黒褐色に輝く熊にはその後出会っていない。

素晴らしい一期一会だったのかもしれないなんて能天気なことを思っていたら、その後、愚生の知る限り、その近くでハンターが一人熊に襲われ重症、又、作業員が熊に後頭部を一撃され死亡等々の事故を聞かされる。

                        終わり-

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コメント

書き始めから興味深く、かつ楽しみにして読んでおりました。
結局のところ、巨大な熊を追い払って獲物だった鹿を横取りして食べてしまったのですね。
やはり、一番怖い生き物は人間なのでしようか。(爆)
巨大な熊が生きていく為には、熊の食べ物が自然界に豊富でなければならないのでしよう。
話は変わりますが、10日は満杯だったので11日に私のぶんは予約入れておきました。

投稿: 清水小政 | 2008年2月 6日 (水) 20時20分

はじめまして。偶然このブログを見たものです。
ヒグマとの遭遇、どきどきしながら読んでいました。
私は埼玉県に住んでいますが年間30日くらい北海道へ釣りに行きます。
ちなみにこの川はどこになるのでしょうか?
教えていただければと思います。

投稿: 北海道大好き | 2008年9月22日 (月) 13時56分

北海道大好きさん、
遅れて澄みませんです。
4年後の今日、貴殿のコメントを見ました、ありがとうございます。

山男に確認しましたならここ数年は災害等で一般人の入渓は出来ないようです。

ただ、shima-fukurouを見かけたと言っておりました。

投稿: 与作 | 2012年3月11日 (日) 19時19分

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