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2008年11月21日 (金)

エリモのタコのエサ

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20年以上前、エリモの庶野のベテラン船頭と焼酎を飲みながら聞いた話である。

1月の下旬、庶野沖で二人乗りの魚船でその事故は起こった。
例年、お正月前後にタコの浜値は高騰するらしい。しかも時化が続くとより値がはるので、漁師は多少の無理をしてもタコ漁に出掛けるのだそうだ。
その日も漁師見習いを一人乗せ、時化の早朝、タコ箱を揚げに荒海の中を魚場に向かっていた所、先程までいた筈の見習いが船中の何処を探してもいない、さては海中に転落したと思い、Uターンする為、後部のスクリュウ辺りを見ると、なんとその見習いが、海水で洗われる後部縁に必死でつかまり、顔だけなんとか水面上に出し、気を失う寸前の所を発見、なんとか船に引き上げ事なきを得る。

聞けば、艫で用をたしていた所、大きく揺れる船から落下してしまったが奇跡的に後部縁に手が係ったらしいが大声で叫んでもエンジン音でかき消されてしまい、20分以上も凍るような海の上を引っ張られていた。

厳寒の海では数分で意識を失うとされているが、人間の生命力の凄さか。

船頭は必死で見習いの体を温めた所、やがて回復、何事もなかったかの様に平然と作業をこなしたというから、たいした男だ。

なおも船頭は焼酎をあおりながら、楽しそうに、

「あの野郎、その手を離したらタコのエサよ!」

ワッハッハッ!

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