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2008年12月20日 (土)

さあ、どうなる日本

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ナチスを恐るべき近代人と呼び、戦前の日本の軍国主義者を「太古の心」を失わなかった質朴な感性の持ち主と称えたのは故江藤淳氏だが、これを姜 尚中は酩酊気味の贔屓の引き倒しと痛烈に批判している。

ラバウルに出征していた愚生の父は
「海ゆかば 水漬く屍 やまゆかば 草生す屍」をよく口ずさんでいたが、何某かの当事者ならではの共通する心情があったにせよ、思い入れと現実の政治をごちゃ混ぜにしてしまっては御笑い種であろう。

司馬遼太郎は東条英機を、ラジオから流れた戦陣訓を聞いた普通のおじさんが「アホかいなと言っていた」と、見事に一言で、最大限の批判している。

又、権威に依存していた日本人が無権力になった時の典型的な例がある。
丸山眞男はシニカルに、「戦犯裁判で土屋は青ざめ、古島は泣き、ヘルマン・ゲーリングは哄笑する」とナチの傲然たる、ふてぶてしさを持つ空軍元帥と巣鴨の住人の心理的な比較をしているが、我々日本人は決して巣鴨の戦犯の心情を笑えまい。

五木寛之は故城山三郎氏の事を’裏通リの司馬遼太郎’と称しているが、その故城山三郎氏の「落日燃ゆ」には東京裁判で、戦争を避ける為に尽力し、権威の依存性から切り離されても、なおしっかりと国家と自分を見据え、死におもむいた広田弘毅の孤高な政治家としての姿が描かれている。

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ところが今の経済危機とあいまって、東条英機を甦らせるある種の昔から日本にある、原罪的時代の空気みたいなものが再発生し、未成熟な田母神元航空幕僚長のおろかな行動をあるいは後押ししているのか。

城山三郎、筑紫哲也加藤周一らの羅針盤を失ってしまった不沈船日本丸の漂流記の行く末は?

右傾化、経済危機、

さあ、どうなる日本、既に燃料切れ、座礁直前なのか。

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