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2010年2月15日 (月)

バンクーバーの露天風呂

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キングサーモン釣りを終え、夕刻に帰港後、艀に仕掛けておいた手製のカニ籠を引き上げると北海道では見かけない甲羅の大きなカニが毎回、数匹入っている。
早朝、ウィンターラン狙いでスタンレーパークに架かるライオンゲートブリッジを渡り、学会場のコンベンションセンターを南に見るヨットハーバーに着く。そして出港前に釣り竿、餌となるアンチョビ、ダウンリガー等を仕度しながら、籠の中になにやら動物性蛋白質の塊を容れ、それを桟橋下の海底に沈めておいたものである。
その籠はエリモの漁師がニンジャカゴと呼んでいた代物と同じもので、万国共通とはこの事なんだと妙に一人合点がいった。

そのバンクーバーのダウンタウンを見下ろせる小高い丘に、ある家がある。
こんな書き方をするとついニューオリンズの「朝日のあたる家」を連想するかもしれないがこちらは住宅街にあり、「朝日のあたる家」は歌詞からすると娼館だったのか。

ちなみに台風カトリーナの前にルイジアナ州ニューオリンズ、ミシシッピー川両岸のフレンチクォターで、ジョーン・バエズ、アニマルズの有名な歌詞からイメージしていた’there is a horse in New Orleans, they call the rising sun’「朝日と呼ばれる家」の所在をあちこち尋ね歩いてみたが皆、知らないと言っていた、果たして?

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さて、そのお宅のお庭には小さな露天風呂があり、美しい夜景を一望しながら湯舟に浸かり、まずひと盃、と言ってもバンクーバーの冬はいつ行っても雨ばかり、しかも市内に雪はなく、風呂といっても冬の登別温泉のような風情もないが・・・。
カナダでは当時、日本酒は手に入らなかったのでシングルモルトを茹でたてのカニの甲羅に注ぎ、かき混ぜて甲羅ウィスキー酒を作る。
これがなんとも絶妙なお味で、地元の人が好むのも分かる、また先ほど釣ったキングサーモンの他、バンクーバー島ポート・アルバーニ、キャンベルリバーのサーモン、スチールヘッドも食卓にならび、豪勢な宴はいつも朝まで続く。
終には地球の反対側にいる事を忘れ、「ここは何処、あなたは誰」の危機的幽玄の世界にしっかりはまる。
翌早朝、完全に覚醒せぬまま急いで国際線ターミナルに向かい、再び真面目な日本人を演じて、サンフランシスコ便、成田便、或はデンバー便の飛行機に飛び乗ったがいつも時間ぎりぎりであった。

という事で、バンクーバーの露天風呂は旅の目的をしっかりと忘れさせてくれるお風呂でもあった。

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コメント

ワカサギ釣りの後はいつも、温泉なぞに浸かって温まりたいと切望していましたが、後片付けやら何やらで叶いませんでした。
キングサーモンのような大型魚狙いでないと厳しいですかね。
最近とみに小型魚ばかり狙うようになりました。

投稿: 北遊人 | 2010年2月23日 (火) 20時11分

トローリングでのキング釣りは退屈で時差ボケとビールから、睡魔との闘いでもあります。
その大雑把な西洋的手法より、大沼でテントの中で暖をとりつつ、東洋的な釣法を競い、昼食に舌つづみなんて羨ましいです。

投稿: 与作 | 2010年2月25日 (木) 18時25分

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